私の天地人
子供のころ祖父が家で茶の湯と活け花を教えているのを見ていた。活け花は三雅遠州流と言っていた。活け方を見ていると菊の花などを手で曲げていける。それである一定の形を作り上げる。形を頭に置いてその形になるように活けてゆくのである。祖父は筆と墨でそのモデル型を紙に描いていた。天と地と人であるというが、見て美しい7:5:3に活けるらしい。子供のころからそんなことが頭にあった。
ある時韓国に遊びに行った。大分前になる。韓国の旗は中央に赤と青の巴が二つ描いてある。これはどういう意味なのか観光のガイドさんに聞いてみた。こういうことを聞く人はあまりいないのか、分からないから調べてきますという。翌日の説明で天と地であるという。他にも意味はあるようだが、私には何か不足に感じたのは言うまでもない。日本では巴は神社などで三つが描かれていると言うと、彼女曰く「天と地の他に三つ目は何か」と聞く。一緒に行った仲間が聞いていて「人がいる。天地人の三つだ」と答える。彼女は黙ってジーッと聞いただけであった。
最近、昔担当した「中堅幹部育成講座」をチェックしていた。企業経営は理念も戦略もマーケティングも大切である。それはよく分かる。しかしどうやっても最終的には、たゆまず人材育成をした企業が成長している。日本の歴史を見ても、江戸時代から寺子屋教育があり、基礎作りに随分プラスになっていたと思う。明治になって急速に近代化が進められたのはこれらを含む日本の教育が基本になっていたのが分かる。
そして「中堅幹部育成コース」を作ってみた。
1.何をしたいか想いを決める。
2.組織的価値開発
3.プロセス(手順)計画
4.行動力
5.チェック、コントロール
6.問題解決
問題だ、いや課題だと言われたこともあったが、問題を掘り下げ取り上げたテーマが課題になる。最近は掘り下げるべき問題で徹している。
このNo.6の問題解決の中に「それは本質か」の項があり、次の言葉がある。
顧客意識、原価意識、改善意識、団体意識、安全(健康、環境)意識である。
この5意識は新入社員訓練の冒頭のところで徹底する項目であるが、
・顧客が満足する。顧客に魅力的か。
・コスト減になる。・・市場競争の時代、積み上げ原価は通用しない。
・自分が向上する
・それぞれの力が発揮できる。
・社会環境に役立つ。
と説明が出る。これらを天・地・人でチェックするのが掘り下げである。「宇宙(自然)の摂理、土地の特質・文化、心豊か」になるかである。
1.世の中は向上進化の連鎖であり、自然と調和する。
2.真に美しい姿は他に尽くし共生する姿である。
3.ポシティブな考えが心を豊かにする。
バランスが崩れると、人間は病気になる。会社は企業としての存在価値を失うことになる。一本道ではないから舵取りが難しい。
松井義近
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