選挙と小売業
最近の自民党を見ると「自民党をぶっ壊す」という首相(自民党総裁)が出た。衆院は選挙に勝って与党で三分の二を占めた。一時期待をしたがまた元に戻ってしまったとみられる。その後の安倍首相は参院選で惨敗である。自民党の古いやり方は利益志向でそれらを中心にした組織と組んだ。企業は指令系統が明確であり、一般的には縦型の組織である。縦と、専門的職能の横を加えたマトリックス組織をやってみてもなかなか機能しない経験がある。国の組織も昔からの縦が主である。
藤沢市でも最近市長選があった。利益志向の組織と組めば集会等では人を集めやすい。速やかな選挙戦を展開する。一方新しいやり方は市民のための市民による市民の政治であり、大きなやり方の違いは全体的使命を共有する“協働”であり、進めるのに時間がかかる。今多くの人は生活するのに必要な物に満たされている。それでも依然として物は大切であり物がなくてはならないが、そのニーズのウェイトは低くなっている。家計消費のエンゲル係数(家計消費に占める飲食料費の割合)を見てもハッキリしている。人間には名誉欲もあるが、真に美しい姿は自分以外に尽くす姿であり心であろう。
藤沢市の有権者は320,507人である。今回の投票率は36.25%である。前回の市長選よりは良いがまだ低い。その36.25%以上で投票所別の投票率が40%台、しかも有権者6千2百人台のAを選ぶ。次に36.25%以下で投票所別の投票率が34%台で、しかも有権者6千3百人台のBを選ぶ。実際の投票者数はAがBより400人近く多い。選挙のやり方の差を示す結果(数字)のように私は受け取った。冒頭に述べた縦主体の社会から横主体の社会に移行したことを深く感じた。女性の進め方は横の連携の方である。
初めて遭遇する人口減少の国内市場で小売業はどうなるか「日経ビジネス」1月14日号第2特集が載っていた。私が中小企業へ行って経営者と話をしていると、「不景気になったら本業回帰だ」と言われる。どこかでこんな話を聞いてきたトップが言うのである。途中までは納得の姿勢で聞いていた。ところが以前からの事業をかたくなに守るのがその内容である。講習会の講師が説明を十分しなかったのか、聞く方で自己の都合のよいように聞いたのかはわからない。意味をはき違えている。「日経ビジネス」の事例では「飛騨産業は伝統的な木材の曲げ加工技術を生かし、スギ材を約半分の厚さに圧縮して高質化に成功。」が出ている。そして「伝統とは先人の知恵を踏み石に、最先端の技術を生み続けること。そしてその技術が人々の生活に根づくことだ。」とある。
ここで付けくわえる必要のあることは、本業より基になる“原点復帰”の考えである。商売の本質・本ものは①自然と調和したものである。②世のためになるものである。③人々の人生が豊かになるものであると考える。企業は利益を生む装置だと考える経営の思想は行き詰まり、顧客が離れて行く。顧客はあなたの会社を儲けさせるために買っているわけではない。継続的発展のたまには原点を考える理念が大切であり、利益は結果的に生まれる。
松井義近
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