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2007年8月26日 (日)

創業社長の心

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 中小企業の診断支援にゆくと、診断士は内部の特質と外部の条件を調べる。いわゆるSWOT分析である。ストレングス(Strength)自社の強み、ウイークネス(Weakness)自社の弱み、オポチュニティ(Opportunity)市場・顧客の機会、スレット(Threat)外部の脅威である。これは中小企業診断士なら誰でもやっている。現状はどうなのかと共に、経営者が最も強く考えていることを受け止めねばならない。

 UF社においても自社の強みともいうべきストレングスを掘り下げておくことが大切であった。創業社長自作の「心と心」であり、これが経営理念の中心である。

 「私たちの料理は調理人の心です。料理を届ける人はサービスが心です。

 お客様の心に、心と心を納めて、初めて真心になります。

心と心の結びつきを深めみんなで幸せになろう。物も心も豊かになろう!」

江戸時代からの老舗に固く守られている家訓がある。それらの言葉は重みがある。だから元の言葉を大切にする。しかし社員がハッキリ理解するために、わかりやすい解釈文を作ることがある。この流儀で書くと「心をこめて作った料理、心をこめたお届け等のサービス、お客様の心の満足に、私たちの心をこめれば真心を尽くすことになる。心の結びつきを深めみんなで幸せになろう。物も心も豊かになろう」。万葉集ではないが勝手解釈になることを恐れる。

この精神を元にトップ3人と共に創ったのが社是であり、「感謝・奉仕、信念・絆、努力・精進」とその説明文ができた。この会社の事務所に入ると正面に「心と心」を中心に右に「社是」左に「事業コンセプト」が掲げられている。額の台紙はなんと真っ赤な赤色である。赤は燃える心を表しているのであろう。社是の第3は「努力・精進」である。創業時は金もない。料理を配達する車もない。一緒に創業した3人が何時間もかかるところから車を貰って運転してきた。冬の寒い時の夜である。暖房もない。今でも語り草になっていることを前にふれた。一般のお客はいない。一軒一軒開拓せねばならない。料理を作ることも同様だ。社長は言われる。「後一歩、もう半歩の頑張りを」と。もう1軒、あと半歩の頑張り、これが利益であるといわれる。

商品は昼の定食や弁当が主体である。準備は前日からやっても、当日4時半に来て準備を続け盛り付けもしなければならない時が多い。社長は工場に入って煮たり揚げたりはしない。けれど冬の寒い日も事務所に来ている。これが社長の心であり、社員との絆で結ばれた相手の痛みが分かる人であったと思う。今後このストレングス眞心をいかに強く形に表すかが大きな課題と思う。顧客も働く人もそれぞれ欲求を持ち、心がある。給料・価格や安全は基礎的な問題でやらねばならない。その上に協力や喜び、それぞれの自己実現があり、事業としての「顧客満足=サービスの積み重ね+商品」を普段の地道な努力・精進で築き上げねばならない。ここにみんなの幸せを願って頑張ってきた創業社長の心がある。

                        松井義近

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2007年8月19日 (日)

とんびの輪・貫前の杜

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 8月15日前になると昔をしのぶ行事も多い。放送関係で、62年前終戦に伴う連合国による国際裁判(NHKTV第1)、TV東京では懐かしい歌声ずらり全30曲(昭和歌謡大全集第29弾)等昔を思い出させるものが多い。私もふと小さい頃のことが頭に浮かんだ。兄弟5人で私が末っ子である。上の4人は既に亡くなった。家の裏は竹藪になっている。昔はクーラーがなく、夏は竹藪からの風が涼しく、北のほうに机を移して勉強していた。その竹藪の入り口で私は乳母車に乗っていた。子守をしていたのは上の姉二人である。二人が空を見上げている。私に上を見ろと空を指さしている。指さす方向を見ても何も見えない。方向も焦点も合わない。しばらく指さす方向を見ているとなんと鳥が円を描いて飛んでいるではないか。

 後でとんび(鳶)ではないかと思った。今なら葛原氏の「とんび」の歌が出てくるだろう。「とべとべとんび空高く、なけなけとんび青空に・・・」子供のころ見ていた青空には声もなく、黙って飛んでいた。私も始めてみた光景に黙って見上げていた。鳥が円を描いてきれいに舞っている姿は強烈な訴えかけであったと思う。幼児なりの感動がそこにあり、今でも覚えている。何歳だったのかはわからない。(写真は竹藪の裏の屋敷神様)

 歩いて30分ほどにある母の実家にはよく行った。隣町の宇田にあり、休みになると遊びに行っていた。途中に上野の国の一宮、貫前神社がある。神社は南から山を登り、また下がったところにあり、下がったところにある形は珍しいと思う。神社を裏に抜けてゆくと丹生川の「あやめ橋」に出る。ここから見る右側の里山はなだらかな感じのよい山である。群馬県北甘楽郡史(本多亀三著)の一の宮町(合併前)の名所・古蹟・城址に「阿曾岡」の記事がある。『宇田村の東部高田川と丹生川との合流する付近の高丘を指しているなり。彼の万葉に左の歌あるはここなるべしと上野歌解にあり。

[上つ毛野阿曾の真麻(ソ)むらかきむだき、ぬれどあかぬをあどかあがせむ]

と歌いし阿曾は、勢多郡にも群馬郡にもありといえど、正しくここなるべし。丘状平らかにして四方の眺望頗る佳なり。南に貫前の杜を望み、西に妙義の奇しょうを仰ぎ、東は高田川の蜿蜒たる長蛇をながめ、北は黒川の丘陵連互して遥かに東方に走るを見る。その丘上に古く神宮寺という寺あり。(以下略)

心に響く万葉の素朴な恋歌からも察せられる美しい里山風景であるが、碓氷峠から中山道を妙義山下に曲がっても、磯部経由で下がってきてもここ「あやめ橋」に出る交通の要衝である。

前述の郡史、神社・仏事の貫前神社の項には次の記述がみられる。『要するに、出雲系の国神が我が上野の中にも、その勢力を扶植したることは、各所に須佐之男命・大国主命を祭りたる神社の多きを見て、これを知るべし。人あるいは武田氏の政略によりて西毛に諏訪社多く祀られたりといえども、果たして然らば、武田氏の滅後、その社も亦衰微すべき筈なり。然るに、厳然として各所にその旧態を存し、人民これを崇拝する所以は、武田氏などより遠き昔、神代の頃に於いて、天孫種が国神たる出雲系の諸神を服従せしめ天下一統の功を挙げたるにより、天孫・出雲の両系相和し、そこに、各地人民の自由にその祖先を祭りしものと思わるるなり。かくも、出雲系の諸神が我が甘楽郡中にもその勢力を扶植したる中において、天孫種たる武甕槌・経津主の二神が、出雲系の建御名方命を服せしめたる功績を伝え、且つ、此の地方民衆の政教一致的信仰の中心として、当時本営たりし此の一宮に経津主神を祀りたるものとするを最も正しき説と考えるなり。(以下略)

 このように争いの最前線であったところも、現在は極めて平和である。それも先祖がお互いに協調し、それぞれの信仰を認め、力を合わせてコミュニティを作ってきた結果であると思う。対立する争いがあったことも、その結果は返って地域の発展に役立ったのである。

                        松井義近

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2007年8月12日 (日)

問題解決とパワーアップ3

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 夏の風物に林立するひまわりの姿があった。人間の背の丈よりも高く、大きな花が暑い暑いと言っている人間を見下して、笑っているように思ったことがある。毎年種を取って翌年まいてまた新しいひまわりの生命を楽しんだのである。

 もう何年も前になるが、実がなる前に、嵐で倒れてしまった。翌年種やで買ったひまわりは種がならなかった。毎年買えということか。別に種を買う金が惜しいわけではないが、生命の連鎖を断ち切られた姿は、どう考えても自然ではない。花粉が飛んでもいいと思う。余計な理屈は言わないでくれと言いたい。

 毎日の仕事は苦しくとも、自然の法則に従い、地道に働き、動き、商品を整え、店をきれいにし、顧客の満足にサービスをしてゆきたいと思う。喜んでくださるお客さんが必ずいる。嬉しいことである。

(3)プロセスを決める(番号は前回の続き) 

① 5W1H+2Hでやり方を決める

 段階的行動・・成功を連続させる。反復が変革をもたらす。

 誰が、誰に、何時、何処で、何を、何故、どのように、

 いくらで、どれだけを、

② 簡単明瞭なルールとチームワーク

 若い頃カッターを漕いだ経験がある。左と右にそれぞれ6人が太い櫂をもち、尻と足で踏ん張って漕ぐ。漕ぎ方が乱れると櫂がぶっつかり漕げなくなる。そのためには最低のルールを設定しみんなが守らなければならない。ルールは自分の前の人にピッチを合わせる。右側(偶数列)と左側(奇数列)は、偶数列一番前の人が左の1番のピッチに合わせる。これだけである。もちろん艇指揮と梶を持つ艇長がいて方向を設定している。一方、腹筋を強くするためにベッドの上で練習をするが、船で漕げば尻から血が出てきて事業服の外まで真っ赤になる。ヨウチンを塗っても翌日またその傷口をあてて漕がねばならない。つらい思い出である。

楽しい思いでもある。宮島へ行き、潮の満ちたときに鳥居の下を、「櫂立て」の号令で見事にくぐった。チームに信頼があってやれることであった。

3A 行動

(1)プラス志向の自己宣言

常に先頭に立つ。

出来るという肯定と成功した姿を描く(メンタルリハーサル)。

   「私は・・しており、・・のように感じている」

(2)基礎はフレッシュ、サービス、ロス

① フレシュ&クリーン(F)

 鮮度:商品、職場、人もイキイキ。整理、整頓、清掃、清潔,躾

 いつも整理されている顧客名簿

② 心のこもったサービス(S)

サービスは「勤め」であり、仕事をするということは何らかの形で自分以外に尽くすことである。

・自分の勤め

 プロと呼べる人は他人(ひと)よりも勉強し、実地の経験もし、パターンを豊富にたくわえたひとで、その道の一流の人である。

・心づかい

 感じのよい態度として、誠実で、挨拶がキチンと出来、さらにスピードとスマイルが必要である。

 五大用語、暗示的な話し方、肯定的に話す。お客に毎日手紙が書ける人(出来ますか)。

③ ロスをなくし質を高める(L)

・死に筋発見

・時間の管理、作業割り当て

・データ管理・・・あるべき在庫(またはあるべき売上)と棚卸在庫(実際売上)

3B チェック・コントロール

(1)  アカウンタビリティ(報告責任)

    チェックするのは教育である。

五意識・・・顧客、原価、改善、団体、安全(健康、環境)

 「粗利益コントロール表」の作成

② 売上利益改善チェクリスト

(2)自分の称賛・叱責

                          松井義近

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2007年8月 5日 (日)

問題解決とパワーアップ2

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『地道な努力の積み重ねが、あるとき大きな転換をもたらす』(ソニー元会長出井伸之氏)の言葉を見てそのとおりだと思った。いつも真剣に考え実行し毎日地道な努力を続けているのが中小企業の経営者であり、社員である。大企業のように資金はない。人材を見ても中小企業に十分集まって事業を進めているとは言えない。特に創業間もないところはその資源に苦労をしてきた。苦労をし、人よりも余計に働いてもう一歩もう一軒と頑張ってきた。そのような企業がやっと目を出す。 

 経営者も問題点はおおよそわかる。しかしそれをどうやるかでまた迷う。誰に、いつ、どのようにと考えながら、やって見せ、やらせてみて、褒めてやって人材を育成する。中小企業診断士をしながらその姿を見、こちらの支援の仕方の力不足を反省しながら一緒に進む。そんな意味では今回のところは非常に大切な所と思う。

2.何をしたいのか描く。

(1)主要目標

 20%のものから80%のものが生まれる。(パレート原則)

① 財務、顧客、業務密度、人材の四つについては、バランススコアカードに述べられている通りである。(中継出版 松山真之介著)

② 期待マーケティング

 a ハードの前にソフトがある

顧客の“不”の解消・“喜び”の増大を図る。

   顧客の欲求・ニーズ(客数増) 整理・安定・親和・尊敬・自己実現

 b 生活テーマを中心にした専業化

  生活限定一番の商品(客数増)と飽きさせない品揃え

 c 組織的活動で付加価値を作る(客数・客単価増)

良い点を認め、その相乗効果を

サービスは付加価値を作る。

(2)目標デザイン

① 仕事の三式

 a謙虚に学び志を立てる

  仕事が行き詰まって来たとき、気功の本を読みだした。気功は本で読んで分かるものではないということがわかった。実際にやってみなければならない。さて誰に学ぶかでまた苦労する。苦労の末入った会で毎週1回やることは、気功の十式と三式を交互にやりそのあと先生のお話を聞くことであった。先生は女性である。その先生が言われた。「皆さんは堅い殻をかぶっている。だからいくら話してもなにも中に入りません。小さい穴でいいから穴をあけ、話を聞いてください」。みんな思い当たることがあると見えて下を向いてうつむく。知的な仕事をしている人は、勉強をしているだけになかなか人の意見をきかない。謙虚さが必要だ。他人の意見も聞いて、自分で考え、自分の志を立てねばならない。

 ニーズ対応の得意技を磨く

  ある禅寺へ行った。学校の行事である。座禅を組み、また法話を聞く。はっきり記憶に残っているのは「諸行無常」の言葉である。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・」。という平家物語の冒頭の文がすぐに出てくる。何となくもののあわれを感ずる言葉である。禅師はおっしゃる。「行」は物事である。「諸行」はすべての物事である。「無常」は常なし、移り変わるということ。現在、世の中は移り変わる。それも時代と共にスピードがどんどん速くなる。昔のままに変わらなければこちらが取り残されるのはハッキリしている。自分が身につけた技術は再び変えるのは難しいのも分かる。ならどうして生き残るのか。

c 志念エネルギーによる具現

気功の三式は、オーバーシャドー・・心を開き自然のリズムを感じ取る。陰陽の調節・・腹式呼吸で外気と調和する。天目採光・・宇宙に同調し一本化による超意識のエネルギー発揮

②(努力→成果の期待)× 入手性 × 欲求の魅力度(モチベーションの期待モデル式)

 松井賚夫氏の「部下をいかに動機づけ組織改善に結びつけるか」から取り入れた。要旨はある行為へのモチベーションは期待、道具性、報酬の魅力度の3つの要素からなっておりこれら3つの要素の関係は掛け算である。そして、何かしようとするときは何らかの報酬を前提にしている。その報酬を手に入れることにつながる見通しが0の時はモチベーションは生じない。また、努力すればそれだけの成果がありうる度合いに応じて動機づけられる。

行動とチェック・コントロールは次回に続く。

                         松井義近

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